水槽設置の注意点!水槽の重さ・床の強度 木造住宅 マンション アパート

出展https://blogs.yahoo.co.jp/saratoga_aqua/13029047.html

現在、アパートやマンションで観賞魚の飼育を楽しんでいる方、又はこれから楽しもうと考えている方も多いのではないでしょうか。

でも水槽の設置には注意が必要で、水槽は家具ではあり得ないほどの重量物であり、水槽を置いて床が抜けたなんて事件も実際に起きています。

賃貸住宅やアパート・マンション住まいだけど、大きい水槽を設置したい、水槽サイズを大きくしたい、そんな人の為にアパート・マンションに水槽を設置する場合の注意点とポイントを紹介します。

 

水槽の重さ

水槽 重さ
水槽の重さ(水量)は「縦×横×高さ÷2」の計算式で体積を計算すれば、水槽のおおよその重さがわかる。

上の算出では水槽設備全てを含めた60cm水槽の総重量は81kg、90cm水槽だと204kgほどになる。
一般的な木造住宅だと60cm水槽までなら部屋の何処にで安心して設置できると言って良い。

 

床の強度


現在、建築基準法では180kg/㎡と決まっており、1㎡(1平米)に180kgまでの荷重に耐えらるように設計する事が決まっています。
1平米とは一辺が1mの正方形の面積ですから、水槽だと90cm水槽までなら1平米に収まりますね。

この1平米に180kgという強度を基準にすると、60×30×36cmのオーバーフロー水槽が計算上は設置できる限界の水槽サイズとなります。
しかし、1平米あたり180kgと言うのは、あくまで建築基準法で最低限確保する必要がある強度であり、実際は1平米あたりの対荷重はもっとある物件がほとんどです。

下記で解説さますが、設置場所や設置方法により、もう少し重い水槽も設置ができる場合が多いですよ。

 

床が頑丈な建物

大型水槽を設置する前提で住む家を選ぶなら、床を好きに補強出来る一戸建てが1番ですが、そこそこの水槽サイズで満足出来るなら、RC造・鉄筋コンクリート造のマンションがおすすめですね。

以下では建物の構造別に設置できる水槽サイズを紹介します。

【建築物の構造】
「W造・木造」
「S造・鉄骨造」
「RC造・鉄筋コンクリート造」
「SRC造・鉄骨鉄筋コンクリート造」

●W造(木造)
一戸建てやアパートでは一般的な木造住宅だと、安全に設置できる水槽の上限は90×45×45cmです。

●S造(鉄骨造)
鉄骨造には2種類あり、厚さ6mm未満の「軽量鉄骨」と、厚さ6mm以上の「重量鉄骨」を使用した物件。
2階以内の物件だと軽量鉄骨造が大半を占めていると思われます。

大手賃貸アパートなどは軽量鉄骨を使用した物件が多いですね。
重量鉄骨は2〜4階建以上のマンションやオフィスビル、商業施設などによく使われています。

軽量鉄骨造の物件なら設置できる水槽のサイズは90×45×45cmまで、重量鉄骨なら120×45×45cm以上の水槽が設置できる場合もあります。

構造計算書や不動産屋で床の対荷重や構造をよく確認しましょう。

●RC造(鉄筋コンクリート造)
RC造とは、鉄筋コンクリートと呼ばれる型に鉄筋を組んだ枠にコンクリートを流し込んで固めた構造体によって作られた建物のことを指します。
4階建以上のマンションは多くがRC造を採用しています。

RC造(鉄筋コンクリート造)のマンションだと、床は180kg/㎡の基準より遥かに頑丈に作られおり、抜かしたくても床は抜けないと言っても過言ではないほど頑丈です。

RCスラブは超強い

出展http://www.kurimoto.co.jp/technology/data/52/200503_04.pdf

RCスラブで作られた床は非常に強度が高く、部屋に水を満タンに入れても直ぐには破損しないと言っても良いくらい頑丈。

上の画像の実験では、2平米ほどのスラブで約6tの加重まで耐えています。1平米なら大破荷重が3tとなります。
あくまでもスラブが限界まで耐えられる最大荷重とはなりますが、1平米400〜600kg程度でRCスラブはびくともしません。
勿論、耐えられる対荷重スラブの厚みにも左右されますけどね。

結論から言うと200×90×60cm水槽でも鉄筋コンクリート造のマンションなら置ける可能性があります。
これ以上大きな水槽は、床の強度より搬入口の問題で無理そうですね。

 

●筆者もRC造7階建の鉄筋コンクリートマンションに大型水槽を設置していました
筆者が以前住んでいた鉄筋コンクリート造のマンション4階のリビングに180×60×60cmのアクリル水槽を3年ほど設置していましたが、床は一切歪んだりせず全く問題ありませんでした。
同じ部屋に90×45×45cm水槽も2本設置していたので、RC造のマンションの床は非常に耐久性が高いことがわかります。

当然ですが、床の構造や厚みはマンションにより異なるので、まずは管理会社に平米あたりの対荷重を問い合わせてから設置しましょう。
床がRCスラブ造でまず大丈夫なのは120×60×60cm水槽まで、それ以上の水槽を設置するなら構造の確認が必要です。

お住いの建物・住む予定の建物の床が耐えられる1平米あたりの対荷重を必ず確認してから、余裕を持ったサイズの水槽を置いて下さいね!

 

水槽を設置する前に確認しよう

契約内容の確認

賃貸住宅には「ペット不可」物件の物件がありますが、完全にペット(生き物)の飼育が不可の場所と、魚や小動物などは例外的に飼育が可能としている場合があります。

ペット不可になっている場合は、水槽の設置が可能か不動産会社に確認しましょう。

 

保険への加入

火災保険や地震保険、自賠責保険に過失・災害による水槽からの水漏れが含まれているか、何処までが保障の対象になるのか確認して加入しておきましょう。

特に2階以上にするでいる方は水漏れでの被害額が相当膨らむので、保障額が1000万円単位の保険に加入する事をお勧めします。
水槽の荷重のせいで大地震により床板が損壊したり、最悪抜ける場合もあるので良く考えて保障額も決めたいですね。
特に水量の多い90cm以上の水槽を2階以上に置くなら必須です。

筆者は自賠責保険で保障額が1億円までの保険に加入しています。

 

大型水槽を設置する時のポイント

水槽は壁際に寄せて設置しよう

先ほど建築基準法では床の強度が1㎡あたり180kgの重さまで耐えらるように定めてあると説明しましたよね。

これは部屋の中央でも同じで、部屋の中央でも1平米あたり180kgの強度が保障されてる訳ですが、ここがポイントで、家の構造上壁際には壁や床を支える太い梁が入っているため、壁際はかなり強度が高くなっています。
なので水槽は出来る限り壁に沿って設置する様にしましょう。

 

コンパネを敷いて荷重を分散しよう


より大きな水槽を設置したい場合に、12mm厚のコンパネを床に敷いて水槽の荷重を分散させる方法です。
少し大きな水槽を設置する場合に用いられる、昔から知られている定番の方法ですね。

とは言え、ただ単にコンパネを敷けば良いわけではなく、原理をよく理解して設置しないと効果が半減してしまいます。

●床の構造

出展http://www.archi.hiro.kindai.ac.jp/lecdocument/sotsuzemi/2-1ppt.pdf


床の下には梁・大引と呼ばれる太い木が入っており、この上に細い根太と呼ばれる床板を支える木材が複数渡されています。

重要なのは何本の梁と大引で水槽の荷重を支えるかで、最も強度を出したいなら水槽を2本以上の梁をまたぐ形で設置する必要があります。
単純に考えて、2本の梁に荷重を分散出来るなら耐えられる荷重は2倍と言っても良いでしょう。

でも実際は梁の本数は少ないため水槽の長さが足りず、梁1本か梁と大引の間に水槽を設置する形になっている事がほとんどなんです。
この大引に水槽が中途半端に乗った状態だと、重い水槽は左右どちらかに傾いたり床板が歪んでしまいます。

そこで水槽の幅よりも広いコンパネを敷く事により、水槽の荷重を複数の梁・大引に分散させる訳です。

コンパネは10〜20mm厚で1800×900mmの物がホームセンターで販売されているので、可能なら切らずにそのまま床に敷きましょう。
コンパネは厚い方が歪みが少なく荷重を均一に分散する効果が高いです。
もしコンパネを切るなら、横幅は梁に乗るように可能な限り長く取る様にして下さい。

この方法なら2000年代に作られた木造建築物でも120×45×45cmまでの水槽ならギリギリ置けるはずです。
筆者はかなり昔に、コンパネを敷く方法で木造アパートに90×45×50cmのオーバーフロー水槽を設置してました。
それでも床と巾木の間に3mmくらい隙間は空きましたけどね。

コンパネが剥き出しだと気になる人は、ホームセンターなどで売っているフローリング柄のシートを貼るのもおすすめですね。

 

水槽の設備を軽量化

少しでも大きな水槽を設置したいなら、設備自体を見直してみるのも一つの方法でしょう。
90cm水槽以上になると、飼育設備を見直すだけでもかなりの軽量化を図る事が可能です。

●アクリル水槽の使用
アクリル水槽は90cm水槽でガラス水槽の半分くらいの重さとなり、水槽が大きくなるほどアクリル水槽の方が圧倒的に軽量になります。
120×45×45cm以上の水槽は9割以上がアクリル水槽です。

●アングル台の利用
アングル台は軽量の鉄骨で作られた水槽台の一つで、キャビネットや木製台よりも軽量なのが特徴です。

●濾過方式
水槽同様に水が入る濾過槽(濾過方式)の選択は、飼育設備の総重量に大きく関わってきます。
大型魚の飼育に用意られるオーバーフロー式濾過槽は、台の下にもう一つ水槽を置いているような物なので、設備の重量が極端に重くなってしまいます。

重量を軽くするなら上部式フィルターや外部式フィルターで我慢しよう。

【濾過槽の重さ】
【重】オーバーフロー→上部式フィルター→外部式フィルター→外掛け式フィルター→内部式フィルター/投げ込み式フィルター【軽】

魚の飼育がメインなら上部式フィルターや外部式フィルターが定番、水草がメインなら内部式フィルターが非常に軽量です。

 

水量を減らす


大型水槽で飼育される熱帯魚には淡水エイやポリプテルス、肺魚など、それほど縦の水深を必要としない魚もいるので、水槽に水を満タンに入れず2/3くらいに抑えるだけでもかなり重量を減らす事ができますよ。

 

賃貸住居に水槽を置く場合の注意点

床のシミ・腐食

水槽からは水換えなどのメンテナンスや大型魚が暴れたり、地震の発生によって必ず水が溢れるものです。

床に接地する水槽台の底面積が広いと、毛細管現象により台と床の間に染み込んだ水が乾かずに床を傷めてしまう場合があります。
水槽台の構造よっては床に広い範囲でシミを作ってしまう場合があります。

・キャビネット
床との接地面積が多いのでキャビネットと床の間に水が浸入すると乾きにくい。
水をこぼすと床に染みを作りやすい。

・アングル台
床との接地面積が少ないので水が乾きやすい。
特に4本足タイプは水の乾きは非常によい。代わりに足の設置箇所のフローリングが凹みやすく、床板が柔らかいと歪むことがある。

・木製台
無塗装の木製台は水を吸い上げ蒸散してくれるので乾きやすい。
塗装してあるタイプは部材が太いのでアングル台よりも多少乾きは悪くなる。

 

〈筆者の実体験〉
筆者も地震で水が溢れた数ヶ月後にキャビネットをどかしたら、キャビネットの形に床板が黒く変色していた事があります。
過度な床の変色・腐食は賃貸ではリフォームが必要になる可能性が高く、高額なリフォーム代を請求される可能性があるため特に気をつけたいところです。

基本的は地震などにより沢山の水が溢れたら、キャビネットは移動して水を拭き取るべきでしょう。

 

カビ対策

水槽を設置すると湿度が上がりカビが発生し易くなります。
特に水槽にエアレーションをしていたり、大型水槽や複数の水槽を設置している場合は注意が必要です。
特に湿気が篭り易い水槽の裏はカビが発生しやすく、水槽を移動したら裏がカビだらけだったなんて事も多々あります。
湿度の高くなる梅雨時は要注意。

飼育者の健康にも関わってくるため、水槽を置く部屋は湿度計で確認しておきたい。

【主なカビの対策】
・水槽を壁から7〜10cm離す。
・除湿機の使用
・小まめな換気
・換気扇の使用

窓を少し開け風呂場の換気扇を回しておくだけでも簡単に改善されます。
雨の日や梅雨時はどうしようもないので除湿機を使用しましょう。

賃貸アパート・マンションに水槽を設置するなら無理は禁物です。余裕を持ってアクアライフを楽しんでくださいね。