【肺魚図鑑】肺魚・ハイギョ6種類の特徴・生態・大きさ・性格・寿命・混泳

肺魚 プロトプテルス・アネクテンス

肺魚 プロトプテルス・アネクテンス
肺魚とは文字通り肺呼吸する魚のことで、最も一般的な肺魚はアフリカのプロトプテルス属で、オタマジャクシの胴を長くして、4本の足のような鞭状のヒレを使い、水底を歩き回る姿は両生類にも見えますね。

肺魚は10年以上長生きする寿命の長い魚なので、飼育を始める前に特徴や性質をよく調べてから購入しましょう。

肺魚は現在アフリカと南米、オーストラリアに3属6種生息しています。今回は肺魚の種類と各種の特徴紹介します。

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肺魚とは?肺魚の特徴を解説

肺魚 プロトプテルス・アネクテンス
肺魚は浮き袋が変化した肺状の器官で肺呼吸する魚として有名ですが、肺魚と呼ばれる魚にもアフリカ、南米、オーストラリアに生息する3つのタイプが存在します。
一般的に肺魚としてテレビなどのメディアで紹介されるのはアフリカに4種が生息するプロトプテルス属です。

プロトプテルス属は乾季に水が干上がると泥に潜り休眠する「夏眠(かんみん)」と呼ばれる生態が知られており、この珍しい生態がテレビで紹介される事が多い。
研究期間が行った実験では、2年以上の長期間の夏眠に耐えた肺魚も居るようだ。

肺魚は雑食で魚や甲殻類、貝類、水草などの藻類まであらゆる物を食べる。飼育する分には大型魚や用のペレット状の人工飼料だけで問題なく、大抵は選り好みせずに喜んで食べてくるでしょう。

ちなみに肺魚はアフリカに住んでいる人に食べられている食材でもある。
乾季は池が干上がって草が生えた場所の土を掘り、肺魚の繭を掘り起こして捕獲する変わった漁?が見られる。

肺魚は寿命が長い

肺魚は寿命も長く普通に10年以上、環境が良ければ15〜20年以上も生きる魚です。雑誌でエチオピクスを26年飼育している人の記事を見た事があるので、犬猫より長く付き合えるペットと言っても良いでしょう。もしかしたら30年以上生きるかもしれませんよ。
真偽は不明ですがネオケラトドゥスは100年生きるとも言われています。

長生きする肺魚なら人生の4分の1を一緒に過ごせます。逆に言えば犬猫ほど変化の無い肺魚を飽きずに10年以上飼育できるのか、よく考えてから購入するべき魚だと思います。

あまり大きな水槽も必要ない

肺魚 プロトプテルス・アネクテンス
肺魚はオーストラリアに生息するネオケラトドゥス以外は体が柔らかくあまり泳ぎ回らないので、魚のサイズの割に意外と小さい水槽でも飼育ができる。

下記で肺魚の種類別に必要な水槽サイズを紹介しているが、プロトプテルスなら基本的に体長より20〜30cm幅が長く、奥行きが体長の半分以上ある水槽なら飼育が可能だ。

水深も低くて問題ないため、衣装ケースで飼育している人も見られるし、筆者も一時期衣装ケースで飼育していた。

肺魚は丈夫

肺魚は超強健な魚であり、熱帯魚の中でも1番丈夫と言っても過言ではないほどだ。
もちろん良好な水質で飼育した方が綺麗に育つが、肺魚は水質と水温の低下にも非常に強い耐性がある。

10年以上前になるが、高速道路に肺魚が落ちており保護され、数日後に無事飼い主の元に返されたニュースが報じられている。
肺魚は水から出ても地面が熱くなく、身体の表面が乾かなければ普通に5時間以上は生きている。

肺魚の脱走に注意

肺魚は隙間や蓋を持ち上げて、まるで蛇のようにヌルンと脱走してしまう事がある。
呼吸のために立ち上がる肺魚は上方向に動く力がかなり強く蓋とライトくらいは簡単に持ち上げてしまう。

他の魚と違い肺呼吸なのでかなり長い時間生きていられるが、何時間も気がつかないと乾燥して死んでしまうし、関東より北側だと真冬の寒さも厳しいと思う。

幸い肺魚飼育では水深があまり必要ないので、脱走しないように水位を下げたり、蓋に重しを乗せるなど脱走対策は万全に行いたい。

 

肺魚の分類

肺魚は世界に3属が分布しており、アフリカに1属4種、南米に1属1種、オーストラリアに1属1種の合計6種類が存在します。

プロトプテルス属

肺魚 プロトプテルス・アネクテンス
アフリカに生息する肺魚はプロトプテルス属とよばれ、世間一般的にはこのプロトプテルス属が肺魚として周知されている。
テレビで肺魚として登場する種もこのプロトプテルス属で、夏に生息場所の水が干上がると、泥の中に潜って繭を作り眠る「夏眠(かんみん)」と呼ばれる休眠状態になる。

レピドシレン

レピドシレンは南米に生息する肺魚で見た目はプロトプテルス・ドロイに似ている。
南米は水が豊富なのでレピドシレンは夏眠しない。

オーストラリア肺魚

オーストラリア肺魚はネオケラとして大型魚マニアにお馴染み。1属1種の肺魚で現地オーストラリアでは手厚く保護されているが、ブリードされたマイクロチップ入りの個体に限り少数が輸入されている。

 

肺魚6種類を紹介

肺魚 世界のハイギョ

プロトプテルス・アネクテンス

肺魚 プロトプテルス・アネクテンス
プロトプテルス・アネクテンスは全長80cmほどまで成長するやや大型の肺魚。アネクテンスは柄がほとんど無く、黒い班が点在する程度。斑点の入り具合で個体を識別できる。
丸っこい愛嬌のある顔付きと長くても太い体を持つ力強い印象を受ける肺魚である。
外鰓(がいさい)と呼ばれるエラが長い個体が多いようだ。

アネクテンスは大型肺魚だが最低90cm水槽から飼育は可能。飼育下では60〜70cmくらいまでしか成長しないことが多い。

●プロトプテルス・アネクテンスの飼育詳細はこちら

 

プロトプテルス・アンフィビウス

肺魚 プロトプテルス・アンフィビウス
プロトプテルス・アンフィビウスはプロトプテルス属の最小種で、飼育下でも60cm弱ほどにしか成長しない。
アンフィビウスは最低60×45×30cmの水槽、出来れば90cmレギュラー水槽で飼育ができるので、飼育がしやすく常に人気が高い肺魚だ。
見た目も寸詰まった体型と丸っこい顔付きなので非常に可愛らしい。

アンフィビウスはよく泳ぎ回り見ていて楽しいし、肺魚の中でも人にも馴れやすいと言われている。確かに昔飼育していたアンフィビウスとアネクテンスは水槽の前に近づくと、ゆっくりと顔をこちらへ向ける素振りをよく見せていた。
アンフィビウスはペット的に飼育できる魚でもあるでしょう。

アンフィビウスは常に入荷数が少なく、販売価格は2万円を超えることも多い。アンフィビウスは柄やカラーパターンが豊富にあるため、お気に入りの個体を見つけたら価格が高くても購入するべきだろう。

 

プロトプテルス・エチオピクス

肺魚 プロトプテルス・エチオピクス
プロトプテルス・エチオピクスは自然下なら180cmまで成長するプロトプテルス属の最大種で、飼育下で90〜120cmまで成長する巨大な肺魚である。
エチオピクスの飼育には最終的に150×60×45cm以上の大型水槽が必要となる。

肺魚 プロトプテルス・エチオピクス
体色は茶褐色と黒が混じった色合いの個体が多く、模様は複雑でヒビ割れた田んぼのようにも見える。色合いや柄の濃さは個体差が見られる。
自然下ではアシのような沈水植物や浮草が沢山自生する湿地帯に生息し、小魚や甲殻類を捕食している。
エチオピクスの生息地であるタンガニイカ湖では、漁師によって捕獲されたエチオピクスが湖付近の鮮魚市場並んでおり、現地住民の貴重な食料となっている

通常のエチオピクスより飼育下てもより大型に成長するとされる「エチオピクス・コンギクス」なる流通名の個体もいる。

●プロトプテルス・エチオピクスの飼育詳細はこちら

プロトプテルス・ドロイ

肺魚 プロトプテルス・ドロイ
プロトプテルス・ドロイは胴回りや尾鰭の幅が細く、アネクテンスよりもかなり細長い印象を受ける。
ドロイの最大サイズは80cmほど、飼育下なら70cm前後まで成長するため、ドロイの飼育には最低でも120cm×奥行き45cmの水槽が必要です。

プロトプテルス・ドロイは細長く狭い隙間からでも脱走しやすいので注意して下さい。

 

レピドシレン・パラドクサ

肺魚 レピドシレン・パラドクサ
レピドシレンは南米に生息する1属1種の肺魚。見た目はウナギの様に細長くプロトプテルスにドロイに酷似しているが、最大サイズは自然下で100cm弱になり、ドロイより大型に成長する。
胸ビレがレピドシレンの場合はドロイより短いので区別できる。

体色は黒褐色や灰褐色で、幼魚から若魚には黄色い小さな斑点模様が入るので他種との識別は容易であるが、たまに幼魚の時点で単色の個体もいるようだ。
幼魚ほど黄色い斑点の数は多いが、成長に従い消滅したり間隔が開いてまばらになるようだ。

アフリカのプロトプテルスとは違いPH5.5〜6.5の軟水を好みますが、水質の許容範囲はやはり肺魚だけあって広いく丈夫である。普通に毎週水換えして飼育していればトラブルは起きないでしょう。

レピドシレンは混泳が可能?

肺魚 混泳 レピドシレン・パラドクサ
プロトプテルス属とは異なりレピドシレン・パラドクサはとても温和な肺魚で、同種・他種と混泳飼育が可能である。
実際にレピドシレン同士や、レピドシレンの口に入らないサイズの魚と混泳しているアクアリストも多い。遊泳層が被らない方が魚にとっては良いのでしょうが、プロトプテルスと混泳させている人も多々見かけるので、基本的にかなり協調性は高いようだ。

レピドシレンにも個体差があり、混泳魚を絶対に攻撃しないとは限らないので注意したい。

●レピドシレン・パラドクサの飼い方

 

ネオケラトドゥス・フォルステリー

ネオケラトドゥス・フォルステリィ オーストラリア肺魚
ネオケラトドゥス・フォルステリーはオーストラリア肺魚とも呼ばれる、唯一オーストラリアに生息している1種1属の肺魚で、ネオケラとして大型魚マニアに親しまれている。ネオケラは非常に温和なので普通に混泳が可能。

ネオケラは茶色から茶褐色の濃い体色をしておりアロワナの様に大きなウロコ持ち、幅の広いヒレを持つなど、他の肺魚とは全く異なる外見をしている。
ネオケラトドゥスは寿命も非常に長く、健康的に飼育できれば30年以上生きる長寿な魚です。

ネオケラは自然下で180cm、飼育下でも100cmを超える大型熱帯魚で、他の肺魚とは違い身体が固いので奥行き幅180cmで奥行き75〜90cmの水槽が必要になる。
ネオケラはプロトプテルスなど他の肺魚よりデリケートなので、飼育ではアロワナなど普通の大型魚同様に出来るだけ綺麗な水質を維持する様に心がけたい。

ネオケラトドゥスは常に高価な肺魚

ネオケラは飼育設備にもお金がかかるが、ネオケラ自体の販売価格も高値を維持しており、2019年現在で17〜20万円もする。
しかし、2008年くらいに大量に輸入されたこともあり、なんと「かねだい」では58000円ほどの激安価格で販売されていた。
今では考えられない値段だが、ネオケラ自体の輸入が止まった時期もあるため、現在も購入できるだけありがたいものである。

【まとめ】
魚とは思えない魚の肺魚を飼育してみませんか?末長く付き合えるペットフィッシュになりますよ。