キイロハギの飼い方|水槽サイズ、性格、混泳、病気、餌、サンゴ、飼育

キイロハギ 飼育 飼い方

キイロハギは黄色い三角形を横向きにしたような体型と、おちょぼ口が可愛らしい海水魚です。ディズニー映画の「ファインディング・ニモ」にも登場しましたし、一度見たら忘れられない外見も特徴的で、名前も見た目通り「キイロハギ」と覚えやすいことから、水族館でも非常に人気の高い魚となっています。
キイロハギは全長20cmと大きく、よく泳ぎ回るので存在感もありますし、水槽に1匹いるだけで華やかになりますよ。キイロハギは可愛らしいだけでなく、苔の掃除もしてくれるクリーニングフィッシュとしても活躍します。
今回は、キイロハギの生態や価格、性格、飼育方法をご紹介します。

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キイロハギの特徴・生態

キイロハギ 飼育 飼い方
学名:Zebrasoma flavescens
分布: 中部太平洋・西部太平洋、インド洋
全長:20cm
寿命:5〜10年
水槽:60cm以上
水温:22〜26℃
水質:PH8.0〜8.5
性格:温和
混泳:可能

キイロハギは別名イエロー・タンとも呼ばれる、スズキ目ニザダイ科ヒレナガハギ属に分類される海水魚です。名前の通り鮮やかな黄色い体色と、尖ったおちょぼ口が可愛らしく、ナンヨウハギと並び「ハギ類」のなかでも非常に人気が高い海水魚となっています。
分布は中部太平洋から西部太平洋、インド洋で、日本でも高知県以南で、その姿を見ることができます。
キイロハギの幼魚は浅いサンゴ礁で群を作って生活しており、成長するにつれて岩場へ移動し単独での行動を好むようになります。

寿命

キイロハギは自然下だと最大で全長20cm以上の大きさまで育つ個体もいます。水槽内での大きさは15〜20cm程度となります。
寿命は自然下で10年前後、飼育下だと5〜10年とされており、5年以上生きれば長期飼育の部類に入るかと思います。

キイロハギ 飼育 飼い方
食性は植物質を好も雑食性で、岩に生える海藻や藻類(コケ)や多毛類、プランクトンなどを捕食しています。海藻が大好物なので、海藻が入っている水槽にキイロハギを入れると、海藻は綺麗に食べられてしまうため注意しましょう。
基本的にキイロハギはサンゴに危害を加えないので、サンゴ水槽でも問題なく飼育が可能です。黄色い体色はライブロックとサンゴをレイアウトした水槽に映えますよ。

黄色いハギで「キイロハギ」と名前も覚えやすいので、水族館を訪れる子供や、海水魚を飼育する人にも人気の魚ですね。

販売価格

キイロハギの販売価格は、ネット通販だと3000〜5000円、実店舗で4000〜6000円程度で購入可能です。
主に5〜10cm程度の幼魚が海外から輸入され販売されています。たまに10〜15cmの大きなキイロハギも販売されていますが、価格は大きさに比例して割高になります。
近くにキイロハギを販売しているお店がないなら、近年ら輸送技術も進んでいるので、ネット通販で購入しても良いでしょう。通販を利用するなら、必ずショップの評判を確認して、死着保証のあるお店で購入するようにして下さいね。

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キイロハギの飼い方

キイロハギ 飼育 サンゴ水槽
キイロハギは丈夫で飼育も簡単な魚ですが、注意点として餌やりを怠ると拒食してしまいやすく、一度拒食すると、よく動く性質から痩せてしまいやすく、なかなか食欲を取り戻し難いため、長期飼育には日頃から小まめな給餌が重要になってきます。
基本的にはデリケートなナンヨウハギと比べると、キイロハギは白点病にも強く、ハギ類のなかでも飼育は容易と思って大丈夫です。
購入する際はショップで餌を与えてもらい、餌食いの良い個体を選べば、導入初期の拒食などトラブルを防げるでしょう。この時、ショップで与えてる物と同じ餌を購入して下さい。

混泳

海水魚 混泳 ライブロック
キイロハギは同種や形が似たハギ類・ニザダイ科の魚を除けば、比較的温和な性格なので、クマノミやスズメダイなど小魚との混泳が可能です。例外的にハギ類でもナンヨウハギであれば問題なく混泳出来ることが多いようです。ただし、ナンヨウハギはキイロハギより大型に育つので、最低でも90cm水槽が必要になりますよ。

注意点として、キイロハギ同士を2〜4匹程度の少数で混泳させると、お互いに縄張りを主張して喧嘩してしまいます。水族館ではキイロハギが群れで飼育されていたりしますが、これは大量に詰め込まれているので、縄張りを主張できず喧嘩しないからです。キイロハギ同士を混泳させるなら、120c水槽に5〜6匹以上入れるようにすると良いでしょう。ライブロックを組んで、混泳魚が上手く逃げられるスペースを作ると良いですね。

サンゴを突いたり危害を加えないので、サンゴ水槽でも問題なく飼育が楽しめます。稀に空腹になるとサンゴのポリプを突いたりする可能性はあります。

水槽

キイロハギは成魚で全長15〜20cm程度まで成長し、活発に泳ぎ回るので、飼育には最終的に60cm以上の水槽が必要になります。サンゴやライブロックでレイアウトしたいなら、出来るだけ大きい90cm水槽が理想的です。
とは言え、キイロハギの成長速度は遅いので、3〜10cmくらいの幼魚から飼育を始めるのであれば45cm水槽から飼育を初めても構いません。
ファインディングニモの「ドリー」ことナンヨウハギの飼育には90cm水槽が必要なので、ナンヨウハギに比べると飼育設備への投資は少なく済みますね。

他の魚と混泳させたり、サンゴ水槽で飼育するなら、ライブロックやサンゴをレイアウトするスペースも考えて、90cm以上の水槽を用するのが理想的でしょう。

水槽台
水槽は重量物であり歪むと割れやすいので、必ず専用の水槽台に設置して下さい。

フィルター・濾過

フィルターは濾過能力の高い上部式フィルターや外部式フィルターを選ぶと良いでしょう。
複数の海水魚と混泳させたり、デリケートなサンゴと飼育するなら、初期費用は高くなりますが、濾過能力が高いオーバーフロー濾過を使うのもおすすめです。

プロテインスキマー
予算に余裕があるならプロテインスキマーと呼ばれる、微細な泡の力で水中のタンパク質を除去する装置を設置すると、水質の悪化を緩やかにできたり、溶存酸素量も増やすこともでき、水質を向上させられます。

照明

キイロハギの飼育自体は室内光でも構いませんが、鑑賞面を考えるとLED照明を設置すると良いでしょう。
サンゴ水槽なら、サンゴの飼育に適したメタハラやフルスペックLEDなど、強力な照明を使用しても、もともと浅場に生息しているキイロハギには特に影響ありません。

ライブロック

ライブロックとは死滅したサンゴが風化して、表面に赤紫色の石灰藻や様々な微生物が付着した岩で、海水魚やサンゴ水槽のレイアウトに欠かせない存在です。
ライブロックからは海藻やヨコエビなどの微生物も発生するので魚の餌にもなりますし、カニやサンゴが付いてきたりと面白いですよ。

ライブロックはバクテリアが豊富に付着しているので水槽・濾過の立ち上げも早くなります。逆に状態の悪いライブロックは水質を悪化させるので、匂いを嗅いで臭くない新鮮な物を選んで下さい。新鮮なライブロックは磯の香りがしますが、質の悪いライブロックは硫黄のような匂いがします。

キイロハギの飼育にはライブロック がなくても構わないのですが、混泳させるなら小魚の隠れ家にもなるので、10〜15cmくらいのやや大きなライブロックを組んで、水槽の中央か左右に山を作ってあげると良いでしょう。

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キイロハギは砂の無いベアタンクでの飼育もできるので、砂の有無はお好みで構いません。砂にもバクテリアが繁殖するので、水質の安定に貢献しますが、砂を敷くと魚メインの水槽の場合、汚れが溜まりやすくなるので、時々クリーナーで掃除しないと逆に病原菌の温床になることもあります。メンテナンスの手間を考えるならベアタンクですね。
サンゴ水槽だと砂を敷くのが基本ですし、あまり魚を詰め込まないので、砂の掃除もサンゴ水槽では不要です。

水質

キイロハギ 飼い方 飼育
キイロハギの飼育に適した水温は24〜26℃、PH(ペーパー)は8.0〜8.5です。キイロハギは浅場のリーフに生息するため、海水魚としては比較的高めの、28℃くらいの水温でも普通に耐えられるようです。キイロハギのみならオートヒーターと呼ばれるわ26℃に水温を固定で調節してくれるヒーターでも構いませんが、サンゴと飼育するなら24〜25℃で管理することになりますし、夏場は水槽用クーラーを使用して冷却しないといけません。
水槽用クーラーは4〜8万円ほどする高価な機材なので、夏になるとその辺の出費も必要になります。
冬場は温度調節ができるダイヤルが付いたヒーターで24〜25℃の水温を維持しましょう。

人工海水・比重
キイロハギは海水魚であるため、飼育するなは海水を用意しないといけません。人工海水の素を溶かした比重(塩分濃度)を1.021〜1.024の間に調節した海水を用意してください。海水を作る際の比重・塩分濃度は、専用の比重計という機材で測定できます。比重は水温で変化するので、できるだけ飼育水温と同じ水温にしてから測定して下さいね。比重計は安い製品なら1000円以内で購入可能です。

人工海水の素は魚メインの水槽であればリーズナブルな製品で問題ありません。いざ人工海水の素が足りないと大変なので、60cm水槽で使うなら余裕を持って100リットル以上の海水が作れる量を購入しましょう。
とは言え、人工海水の素は湿気ると固まるので、1ヶ月以内に使い切る量を買うのがベストです。

天然海水には有害な病原菌やバクテリアや寄生虫が含まれている可能性が高いので、アクアショップで販売されている濾過済みの天然海水以外は使用しない方が良いでしょう。

水換え
水換えは1〜2週間に1回、半分から3分の1程度の量を換えて下さい。魚が多かったり、デリケートなサンゴがいると、水換えの量や頻度は短くなります。
水換えをしないとフンやアンモニアが分解された最終蓄積物である硝酸塩が蓄積し、濃度が高くなるとキイロハギが体調を崩してしまいます。硝酸塩は40ppm以下で、出来るだけ低い濃度に抑えるように管理して下さい。

バクテリア
海水魚の飼育では濾過バクテリアの存在が重要で、フィルターが動いていても、濾材に濾過バクテリアが居なければ、アンモニアやタンパク質は分解されません。バクテリアは勝手に湧いてこないので、水槽の立ち上げ時は市販のバクテリア製剤かライブロック を購入して、バクテリアを水槽に投入して下さい。
ライブロックの場合は立ち上げ直後ではなく、立ち上げから3〜7日経過して、水質が落ち着いた頃に導入します。

水槽の立ち上げ
水槽の設置場所は直射日光が当たらない場所、床がしっかり安定している場所、人の往来が少ない場所に設置しましょう。直射日光が当たる場所だと水温の上昇が早くなるため、夏場は水温の維持が大変ですし、コケが大量に発生する原因にもなります。
水槽を設置場所の床の強度も重要で、60cmレギュラー水槽と呼ばれる「幅60×奥行き30cm×高さ32cm」の水槽でも、中に入る水だけで55リットル程度(メーカーが違うと微妙に変わる)、水槽設備と水を含めた総重量は70kgを超えてしまいます。
不安定な畳の上やカーペットはもちろん、人が乗っただけで床が凹むような、不安定な場所に設置しないように注意して下さい。床が抜けなくても水槽が不安定だと、人が歩くだけで水槽が揺れて魚のストレスになってしまいます。
キイロハギはストレスに弱いので、振動、人影、ペットがストレスを与えないように注意したいところです。

水槽を台に設置して各種機材をセットしたら水を入れ、次にヒーターやフィルターの電源を入れ、各種機材が正常に作動しているか動作を確認。水温が24〜26℃になったら人工海水を投入して各藩し、比重が1.020〜1.024になるように調節してください。砂を敷くなら海水を作ってから投入しましょう。砂を入れると水が濁りますが、1〜3日で濁りは治るはずです。

バクテリア製剤は水温と比重を合わせたら投入して構いませんが、ライブロックは立ち上げから3〜7日経過して、水質が落ち着いてから導入した方がよいですね。

海水水槽は立ち上げに淡水より時間がかかるので、魚を入れのは立ち上げから2週間後が理想的です。最初にキイロハギを入れずに、まずはパイロットフィッシュとしてデバスズメダイを1〜2匹入れて、更に2週間様子を見るのがおすすめです。
水槽の立ち上げを完璧にするなら1〜2ヶ月の期間が必要ですね。
キイロハギを導入する目安としては、試験紙(テスター)でアンモニアと亜硝酸が検出されないことです。濾過がしっかり機能していれば硝酸塩しか検出されません。

キイロハギの導入
購入してきたキイロハギを水槽に入れる際は「水合わせ」と呼ばれる作業が必要です。水合わせは購入してきたキイロハギの水と、導入する水槽の水の水質の差を無くすための作業で、水合わせをしないでキイロハギを水槽に入れてしまうと、最悪PH(ペーパー)ショックを起こして死んでしまいます。
水合わせの方法は、購入したキイロハギと水をバケツに入れ、水槽の水を徐々に投入していきます。水の入れ方には色々な方法がありますが、コップなどで少量づつの水を5分おきにバケツに入れるのが簡単でしょう。
この時、バケツにはエアレーションをして、冬ならヒーターも入れてください。
水合わせの時間は30分〜1時間くらい。目安として、購入してきたキイロハギが入っていま水の、3倍の水を水槽から入れたくらいで水合わせが完了となります。

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キイロハギは普通に人工飼料を食べてくれる魚です。特に植物質の餌を好むので、人工飼料も植物質を多く含む種類の物を与えましょう。キイロハギは口が小さいので、餌は粒が1〜3mm程度のSサイズを選びます。
最初は購入するお店で与えている餌を購入するのが1番でしょう。おすすめの餌は「ひかりプレミアム 海藻70」「メガバイトグリーン」です。
上記の餌は海藻や藻類を好むハギやニザダイ、ヤッコに適した配合の人工飼料で、キイロハギの食いつきも非常に良い餌ですよ。ひかりの餌はアクアショップでも良く与えています。

キイロハギは餌が不足すると、よく泳ぎ回るため痩せ易く、継続的に餌不足になると拒食を起こしてしまう可能性があるので、キイロハギを長期飼育するなら小まめな給餌が欠かせません。
最低でも朝夕、お腹が軽く膨れる程度に、2〜3分で食べ切る量の餌をしっかり与えましょう。可能ならお昼も家族に頼んで給餌してあげて下さい。基本的に餌食いが良いなら朝夕2回の給餌で問題ありません。

水槽の環境に慣れていない導入初期の数日は、怯えて餌を食べない事もありますが、最初から状態の悪い個体でなければ、新しい環境に慣れると餌を食べ始めるのでご心配なく。
この時、デバスズメダイなど混泳魚がいると、他の魚が餌を食べているのを見て、キイロハギも餌を食べ始めるので餌付くのが早いですね。
食べなかった餌の残りは水質を悪化させるので、残餌が出たら吸い出すか網ですくって掃除して下さい。

病気

キイロハギは病気になり難い魚ですが、幼魚期や導入直後は、体表に白い斑点が現れる白点病を発症しやすい。体力があり餌も食べているなら自力で回復しますが、白点が増えて食欲が落ちているなら魚病薬を使用して治療した方が良いでしょう。
治療の仕方は各種魚病薬の説明書に従って下さい。