ネオケラ(オーストラリア肺魚)の飼い方|水槽、大きさ、価格、混泳、性格、寿命、餌、飼育

ネオケラトドゥス・フォルステリィ オーストラリア肺魚

オーストラリア肺魚とも呼ばれるネオケラトドゥス・フォルステリィはオーストラリアに生息する唯一の肺魚です。シーラカンスやアロワナと同じ古代魚に分類される魚で、1億年前からほとんど姿形が変わっていない貴重な魚で、現在はワシントン条約で保護されており天然個体を商業目的で採取する事は禁止されています。

日本で販売されているオーストラリア肺魚(ネオケラ)はオーストラリア政府の許可を受けた養殖施設でブリードされた個体のみ。輸入数が少なく10〜20万円以上する最も高価な肺魚になっている。
オーストラリア肺魚の輸出には許可が必要で、オーストラリア政府公認の正規輸出個体は首の後ろにマイクロチップが入っています。2019年11月にオーストラリア肺魚を他の鑑賞魚として密輸しようとしたペットショップの関係者が逮捕され、2020年3月にニュースになりました。

オーストラリア肺魚(ネオケラ)の特徴

ネオケラトドゥス・フォルステリィ オーストラリア肺魚
分布:オーストラリア
全長:100cm
寿命:50年以上(100年以上生きるとも言わている)
水槽: 幅180cm×奥行き90 cm×高さ45cm以上の水槽
水温:24〜28℃
水質:6.0〜7.5PH
性格:温和
混泳:サイズが近い魚と混泳が可能

オーストラリア肺魚ことネオケラトドゥス・フォルステリーはオーストラリア大陸に生息する1属1科の肺魚です。主な生息地はクィーズランド州のバーネット川とメリー川の2箇所。種の保存の為に他の河川に放流されて定着している場所も複数存在する。
肺魚にはオーストラリア肺魚の他に、アフリカに生息するプロトプテルス属、南米に生息するレピドシレン属の3種類が存在しますが、中でもオーストラリア肺魚は生息数が少なく肺魚の中では唯一ワシントン条約で捕獲や輸出が制限され保護されています。

ネオケラは希少価値が高いため、輸入初期は200万円以上する非常に高価な熱帯魚でした。2000年以降は輸入数が安定したこともあり徐々に販売価格が下がっていき、筆者が見かけた最安値だと2014〜2016年に「かねだい」で5〜6万円で幼魚が販売されていましたね。
その後、一度定期的な入荷が止まってしまい、再度輸入が始まってから販売価格は高値を維持しています。
2020年以降は幼魚の販売価格で15〜20万円以上の価格帯で取引されています。

安く輸入する為に他の魚と偽って密輸する事例が昔からあり、2019年11月にペットショップの関係者がオーストラリア肺魚を密輸した容疑で逮捕されています。このような密輸と思われる輸入個体はオーストラリア肺魚に限らず、鑑賞魚業界では輸入できないはずの希少な魚が流通していましたから、今後とも厳しく摘発して頂きたいものですね。

ネオケラトドゥスが発見されたのは1870年で、名前に入る「フォルステリィ」は発見者の名前「フォルスター」が由来。ネオケラトドゥスと言う名前は、すでに絶滅した肺魚の「ケラトドゥス」に形態が似ているため、新しいケラトドゥスと言う意味で「ネオケラトドゥス」と名付けられた。
日本の書籍によっては「ネオセラ」と記載されている場合もある。

形態

ネオケラ オーストラリア肺魚 飼育 飼い方
ネオケラの鱗はアロワナのように大きく、尾の形態はオタマジャクシやウーパールーパーにも似ている。ウミガメのようなオール状のヒレを持ち他の肺魚より泳ぐことに長けている。
体は硬くあまり曲がらないので他の肺魚のように水槽の奥行きが体長の半分だと反転するのも一苦労。なので水槽の奥行きは十分確保したい。

体色は茶褐色から灰褐色でシミのような黒い模様が所々に入る。ネオケラは個体によって体型や顔つきが異なるので、飼育者なら個体の判別は容易である。ネオケラに全く同じ個体はいないので、お気に入りの個体が見つけた時が買い時でしょう。
ネオケラは雌雄の差がないので外見でオスとメスの識別をするのは困難とされる。

生態

オーストラリア肺魚は自然下では河川に生息しており、魚類や甲殻類、ミミズ、両生類、水草などを捕食しています。雑食ですが肉食の傾向が強く、魚は積極的には追いかけたりせず、主に底に沈んだ屍肉を食べることが多いらしい。
ネオケラの繁殖は気候の影響を受けやすく、毎年8〜12月の範囲で、20〜24度の水温が低い場所に移動して産卵するそうで、卵は緑色のゼラチン質に覆われており毒性があるとも言われている。卵はばら撒かれると水中の水草や木の根に付着する。産卵数は約1000〜2000個とされている。

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オーストラリア肺魚(ネオケラトドゥス)の飼い方

オーストラリア肺魚 アジアアロワナ 混泳
オーストラリア肺魚ことネオケラは飼育下でも70〜90cmまで成長するため、飼育にはよ150cm水槽以上の非常に大掛かりな飼育設備が必要です。このサイズの水槽を設置するには大抵の住宅で必ず床の補強が必要になるので、最終的に必要な設備費用は60万円を超えてしまうでしょう。
オーストラリア肺魚自体も高価ですが、設備投資も含めるとかなりの覚悟がないと飼育できない魚と考えた方が、後々費用の面で悩まなくて済むかと思います。

設備投資を少なくしたいなら、床を補強する必要が無い鉄筋コンクリート(RC)構造のマンションに住んだり、中古の水槽セットを購入すれば20万円程度に抑えらるかもしれません。

あと、オーストラリア肺魚の寿命は非常に長く良好な飼育環境なら普通に30年以上は生きます。噂では100年以上生きるとも言われるほどネオケラは長寿な魚なんです。長年水槽を維持する電気代や水道代、餌代の負担や、飽きないで飼育できるかもよく考えてから購入しましょう。
一応、飽きたらネオケラも飼育設備もそれなりの売却価格で販売は出来ますけどね。でも飼うからには最後まで飼育するつもりで責任を持ってお願いしますよ!

水槽

アクリル水槽
理想的な水槽サイズは横幅180cm×奥行き75〜90cm×高さ45cmです。オーストラリア肺魚の飼育に最低限必要な水槽サイズは横幅150cm×奥行き60cm×高さ45cmが盆栽飼育した場合に最低限必要な水槽の大きさになります。

水槽の高さは60cmあっても構いませんし、上部にスペースが開くとアロワナやダトニオなどとの混泳できますよ。ネオケラは水面に口を出して呼吸するので、蓋と水槽の間に5cmほど空間を開ける必要があるので、満水にはできず、少し水位を下げる必要があります。高さが45cmだと水位は40cmとなり結構浅く感じるでしょう。アロワナとの混泳も不可能では無いけど、スペース的に狭い印象を受けるかと思います。

水槽の横幅はオーストラリア肺魚の全長の2倍以上が適切です。理想論だと3倍なんですが…、家の設計段階から設置を検討しないといけない水槽サイズになるので、余程のお金持ち以外は設置するのは無理ですね。

水槽の奥行きですが、出来るだけオーストラリア肺魚の全長と同じ奥行きを確保したいところ。理想は奥行き90cmですが、奥行き75cmでも若干狭さを感じるものの普通にターンできるので飼育は可能。
奥行き60cmだと盆栽飼育してギリギリ許容範囲かな。斜めにならないとターン出来ないので少し可愛そうです。

幼魚の飼育水槽

15cm未満の幼魚の場合は45〜60cm水槽から飼育を初めてかまいません。小さいうちから広い水槽に入れても効率よく餌を食べれませんし、怯えてしまいあまり活発に動かなくなる可能性もありますからね。

濾過・フィルター

水槽台 アングル台 オーバーフロー水槽

大型魚で餌も良く食べるので、フィルターは濾過能力の高い上部式フィルターが主流。成魚の飼育水槽ならオーバーフロー濾過の飼育設備を用意出来ればベストです。

上部式フィルターは30〜180cm水槽まで各サイズがラインナップされており成魚の飼育にも十分対応が可能。120cm水槽未満の幼魚〜亜成魚を育成する水槽なら上部式フィルターを使うのがベストでしょう。

オーバーフロー濾過は120cm以上の大型魚水槽で採用率が高い濾過方式です。水槽の真下に大きな濾過槽を設置できるので、濾過槽に入る濾材の量と飼育設備の総水量も増えるので水質の安定性が非常に高くなる。
デメリットとしては飼育設備の価格が3〜5倍以上になってしまうのと、構造的に水槽をもう一つ下に設置する型となるため設備の総重量も1.5〜2倍以上になってしまいます。
180cm水槽のオーバーフロー濾過だと総重量で上部式フィルターの場合より200〜300kgほど重量が増えるので総重量が1000kg(1t)を上回ります。

ろ材
ろ材は目詰まりし難いリング状がベスト。幼魚を飼育する小型水槽なら粒状も使える。
PH(ペーパー)の降下防止に大粒のサンゴ砂を入れる場合は、PHの降下で硝酸塩の蓄積に気づけなくなるので注意したい。


ネオケラの餌はミニキャットやキャットなど人工飼料だけでも問題ない。メダカや小赤(金魚)、ドジョウと言った生き餌も食べるが、底層にいる為か金魚やメダカはあまり積極的に食べない個体も多いようだ。水槽内に肉食魚がネオケラしか居ないと餌用の金魚がずっと生き残る可能性もあるので要注意。

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混泳

ネオケラ自体がスペースを取る魚なので、遊泳層が被らない中層・表層を泳ぐ魚と混泳させるのがおすすめ。それほど口が大きな魚ではないので、口にさえ入らなければネオケラから混泳魚に危害を加えることはほとんどない。

ネオケラの混泳に適した魚
混泳に適した魚は中層より上を泳ぐシルバーアロワナやアジアアロワナとの相性はよい。ダトニオやアイスポットシクリッド、アロワナ、コロソマ、カイヤンなど中層から表層を泳ぐ魚をメインに検討するとよい。
底層のスペースに余裕があるなら、同じ底層魚のポリプテルス・エンドリケリーやエンドリケリーコンギクス、ビキールビキールなど大型ポリプテルスとの相性は良い。
更にスペースに余裕があるならネオケラ同士の混泳を楽しむのも良いでしょう。上手くいけば繁殖が出来る可能性もありますよ。

シクリッドだと攻撃性が少ないアイスポットシクリッドや、比較的害を与えないキングコングパロットはおすすめできる混泳相手だ。とは言えシクリッドに絶対は無いので控えた方が良いかと思う。

混泳に不向きな魚
ネオケラとの混泳に不向きな魚は、ネオケラに覆いかぶさりストレスを与える淡水エイ、体表を齧るプレコの仲間との混泳は控えた方が良いでしょう。
オスカーのようなシクリッドもネオケラに攻撃する可能性があるので注意が必要だ。
大型スネークヘッドも気が強いで混泳には不向きである。

水質

ネオケラに適した水質はPH6.0〜7.5の弱酸性から弱アルカリ性。ネオケラはプロトプテルス属の肺魚より肌が弱くデリケートなので、アジアアロワナなどを扱うように良好な水質を維持したい。
水槽の立ち上げもアカヒレなどパイロットフィッシュを投入して念入りに行い、アンモニアと亜硝酸が検出されないようになってからネオケラを導入したい。

日常管理として毎週半分から三分の一の水換えを行うようにし、数週間に1回は硝酸塩が基準値より増加していないかテスター(試薬)を使い確認するようにしたい。

病気

ネオケラは丈夫で簡単に病気にかかる魚ではない。とは言えアフリカ肺魚より肌がデリケートなので、適切な水換えを行い良好な水質を維持するように心がけたい。幼魚期は白点病、成魚は水質の悪化に注意すれば大丈夫です。
硝酸塩が溜まりすぎたり、PH(ペーパー)が5.5以下になると体表や目が白く濁り、症状が酷い場合は粘膜を分泌して体表が荒れてしまう。大型魚水槽は水換えの量が不足して硝酸塩が溜まりやすいので、時々テスター(試薬)で硝酸塩の濃度をチェックしておきたいところだ。