カミハタの海道達磨は60〜120cm水槽で海水魚・サンゴを飼育するマリンアクアリストに人気が高いプロテインスキマーです。海道達磨が人気の理由として、外掛け・ハングオンでの設置ができるため、オーバーフロー水槽以外のどんな水槽でも手軽に使えるプロテインスキマーという点と、静かで高性能、水が溢れない安全性の高さが上げられます。
海外メーカーのスキムシリーズなどよりもオーバースキミング対策もされていますし、ポンプも本体下部に内蔵しているため水槽内の景観を損ねません。
今後はカミハタのプロテインスキマー「海道達磨」の特徴・性能とメリット・デメリット、インプレ記事を紹介します。
海道達磨の特徴・機能
海道達磨は90cmから120cm水槽に適したサイズのプロテインスキマーです。他のフィルターと併用の場合は水量360L以下、ベルリンシステムでは水量90cm水槽・150L以下の水量まで対応できます。このスペックのプロテインスキマーがハングオンかつ2万円以下で購入できるのは凄いことですね。
スペック
・定格消費電力:21W(50Hz)/22W(60Hz) ・定格電圧:AC100V
・定格周波数:50/60Hz共用
・循環水量(空気混入時):毎時約360L(水位等使用環境によって異なります)
・空気吸入量:毎分約1.5〜2L
・サイズ(外掛け使用時):約W190×D260×H480mm
・サイズ(ろ過槽内使用時):約W160×D110×H460mm
・重量:約2.1kg
・電源コード長:1.6m
価格が安い
海道達磨は販売価格が安いのも嬉しいポイント。90〜120cm水槽に対応したプロテインスキマーで、18000円前後で購入できる製品だと、他には「スキム2.0 S400」が近い価格で購入可能なくらいで、他のプロテインスキマーは2万円を遥かに上回る価格になってしまいます。
このため海道達磨は120cm水槽以下の水槽サイズでは定番の商品となっています。
海道達磨の方がスキム2.0より使いやすい
海道達磨とスキム2.0 S400の大きな違いが、海道達磨の方が微調整が不要で使い方が簡単なこと。汚水が溜まるカップの高さを調整する以外は、細かい流量調整は必要ありません。水槽やサンプ内の水位には注意が必要ですが、これはスキム2.0や他のインサンプスキマーでも同じです。
海道達磨はオーバースキミング対策がされており、水が溢れる心配がない点でも優れています。
オーバースキミングで水が溢れない
プロテインスキマーの使用で1番怖いのが「オーバースキミング」と呼ばれる現象で、短時間で大量の水が汚水カップに溜まり、溢れてしまう現象です。
海道達磨はカップ内にエアーの吸気口があるため、オーバースキミングで溢れる前に水が本体内部に吸い出される仕組みが採用されています。この構造により、よほど酷いオーバースキミングでなければ水が溢れる心配はありません。
この安全性の高さも海道達磨をおすすめする大きな理由です。賃貸物件やアパートだとプロテインスキマーから水が溢れたら損害が発生してしまいます。癒しのためにアクアリウムをしているのに、溢れないか余計な心配しながら生活するのは嫌ですからね。
オーバースキミングの原因
オーバースキミングの原因には水の流量が多い、吸気する泡が多い、水の汚れが酷いなど様々な要因が考えられますが、海道達磨の場合はカップの高さを調整する以外の調整が不用のため、オーバースキミングするなら水がかなり汚れているか、インサンプでの使用ならサンプ内の水位が高すぎる原因が考えられます。
水の汚れが原因のオーバースキミングだと、使用を開始した段階で水が相当汚れているか、生体が死亡した、ライブロックを追加した場合に発生するので、多めに水換えして様子をみると良いでしょう。
オーバースキミングした後に作動させる際は、長時間外出しないで様子を見るようにして下さい。
外掛式・ハングオンスキマーとして使用可能
海道達磨の大きなメリットが外掛け式プロテインスキマー(ハングオンスキマー)として使用できることです。プロテインスキマーの多くはインサンプスキマーで、オーバーフロー水槽じゃないと使用できない事がありますが、海道達磨は外掛式フィルターのように水槽の縁に引っ掛かるだけで使用が可能。
広い設置スペースが必要
海道達磨を外掛け・ハングオンで使用する場合、ケースの外寸が「奥行き19cm×幅26cm×高さ48cm」とかなり大きいため、水槽の後ろに設置するなら、水槽を壁から20cmは離さないといけません。
水槽の横に取り付けるとパターンもありですが、照明を横に必要がありますし、水槽付属の蓋や照明スタンドが取り付けられなくなる可能性が高いです。
蓋ができないと水槽に乗せるタイプのLED照明は設置が難しくなります。木の角材などを橋のようゆ掛けて照明を乗せる方法もありますが、水槽の見た目は悪くなりますね..
蓋ならアクリル板かポリカーボネートで自作するか、ガラス屋さんで特注する、諦めて蓋をしないというパターンもありますが、海水魚飼育だと魚が飛び出してしまうし、水の蒸発が速くなるデメリットがあります。
特にサンゴ飼育なら蓋による光量のロスを考えて蓋をしない人も多いので、デメリットにはならない方もしれません。
インサンプ式としても使える
海道達磨のメリットが「インサンプスキマー」としても使えること。後からオーバーフロー水槽に移行してもプロテインスキマーを買い替える必要が無いのはコスト面でメリットが大きいでしょう。
外掛けで使う時と違いサンプ(濾過槽)内の水深の影響を受けるので、本来の性能を維持するために水位か設置位置の調整はしっかり行いましょう。
サンプの水位が低いなら、最悪はハングオンケースのままサンプ内に設置するか、サンプ自体に引っ掛けて使う設置方法もありますよ。
音が静か
海道達磨は音が静かなのも嬉しいポイント。寝室に置いていますが「コォー」っと泡を吐き出す音がするくらいで、音に敏感じゃなければ同じ部屋で普通に寝れると思います。
DCプロテインスキマーを除いたプロテインスキマーではかなり静かな部類となるでしょう。昔購入したプリズムスキマーなんかと比べたら5分の1くらい静かですね。あのスキマーが異常にうるさいだけかもしれませんけどね・・・(・∀・)・・・
プロテインスキマーの効果
溶存酸素濃度を高めます。 サンゴ礁の海に比べ、溶存酸素量が低下しやすい海水水槽に酸素を供給します。
●有害な有機物を泡の力で除去します。
魚やサンゴの排泄物や分泌物、残り餌、細菌といった有機物を除去します。飼育水の透明度アップ、魚やサンゴの状態改善、硝酸蓄積の低減による換水期間の延長とコケの低減、水槽立ち上げ時の成功率アップ、生物ろ過の負担低減といった効果が期待できます。
●飼育水中のガス交換を行います。
飼育水中の過剰な炭酸ガス、アンモニア、硫化水素などを空気中に揮発させることで、より好ましい飼育環境をつくることができます。
・サンゴや魚に有害なたんぱく質、脂肪、細菌などを除去し、飼育水を浄化します。
・サンゴに有害で、同時にコケの発生源となる硝酸やリン酸の飼育水中への蓄積を低減します。
・換水周期を延長できます。
・水の透明度が上がります。
・溶存酸素量が多くなります。
・新規水槽セット時やメインフィルター洗浄時などの失敗を減らします。
海道達磨インプレ
海道達磨を60cmサンゴ水槽(ベルリンシステム)の立ち上げ初期から使用を始めました。外部式フィルターはウールマット1枚のみで、水流アップと水槽クーラー・ZC-100αの通水用に使用しているので、濾過はライブロック・ライブサンドと海道達磨に依存しています。
泡戻り
海道達磨を新品で購入して使用を開始しましたが、使用開始から3週間は泡戻りが多く、水槽内を小さな泡が漂い、ライブロックの裏磯に空気が溜まる状態になりました。また、泡戻りが多いうちは作動音も少し大きいです。たぶんどのプロテインスキマーも同じですが
、使い初めは慣らし運転の期間が必要です。
スキミング能力自体は問題ないようで、翌日には使用開始翌日には投入したライブサンド・ライブロックから出た汚れを除去してくれています。ヤエヤマギンポ以外に魚を入れていない、無給餌水槽だからか、あまり汚れは上がってきませんね。ほとんどが筒の内側に付着しています。
泡戻りは1ヶ月で減る
泡戻りは徐々に少なくなり、1ヶ月経つと気にならない量まで減り、ライブロックに付着したりしなくなります。使い初めは慣らし運転期間と考えて、3週間は様子を見たほうが良いですよ。
汚れは確実に除去
海道達磨の使用開始から1ヶ月ですが、給餌する生体がいないからか、カップ内に溜まるような汚れは無い代わりに、筒の内側には分厚く茶色い汚れがびっしり付いていました。カップは1番下の位置でしたが、無い汚れは取れないんでしょうね。
硝酸塩をゼロに維持
ライブロックの投入や茶コケも掃除しましたが、1ヶ月後にレッドシーの硝酸塩測定キットで計測したところ、硝酸塩は無検出なので、ベルリンシステムてしてしっかり機能しているみたいですね。茶コケも1ヶ月過ぎを目処にほとんど生えなくなりました。
60cm水槽に海道達磨を付けるのはオーバースペックかもしれませんが、デリケートなサンゴを飼育水槽なら濾過能力は過剰なくらいが安心なので、水流もできるし良いくらいでしょう。
まとめ
60〜120cmの非オーバーフロー水槽で使うなら、自信を持ってカミハタの海道達磨をおすすめします。よく考えて作られた機能、日本メーカーの品質の良さは間違いなしですね。
これで昔売っていたプリズムスキマーくらい薄ければ最高なんですけどね。あれは音が五月蝿すぎて使えませんでしたが..
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