
熱帯魚の混泳飼育は、様々な国のお気に入りの魚を一つの水槽で飼育できるため、コレクション的な意味合いもあり、水槽も一つで済むためスペースも有効活用できます。
特に大型熱帯魚は迫力もあり、人に懐く魚も多いため、飼育していて楽しい鑑賞魚ですが、大型熱帯魚を限られた水槽内のスペースで混泳させるには、性格や相性など、混泳する組み合わせの向き不向きにも注意してタンクメイトを選ばないと行けません。
今回な混泳におすすめの大型熱帯魚と、混泳のコツ、相性の良い組み合わせを紹介します。
混泳とは?
混泳とは種類の違う熱帯魚を同じ水槽で飼育する飼育方法で、大型熱帯魚を飼育している人は「混泳水槽」になっている事が多いでしょう。
注意してほしいのが、誰かが混泳してるからと言って、同じ組み合わせで混泳できるとは限らないことです。
魚も性格が違いがありますし、水槽に入れるタイミングや順番まで計画して、初めて喧嘩せず混泳が成立する場合もあります。
混泳の相性
混泳できる熱帯魚同士でも相性がありす。水槽内は水深により「表層」・「中層」・「底層」に分けられますが、沢山の大型魚を混泳させたいなら、遊泳層が被らないようにする必要があります。
例えば水槽底面のスペースを広く取る淡水エイとポリプテルスを混泳させると、互いの遊泳スペースが足りなくなってしまいますし、淡水エイが覆い被さるとポリプテルスのストレスにもなります。
十分広い水槽から問題ありませんが、基本的には混泳させるなら「表層・中層・底層」と遊泳層を分けて組み合わせるのがおすすめです。
遊泳層を分けよう
混泳成功のコツは「遊泳層を分けて」魚を入れることです。表層魚なら「アロワナ」が定番です。中層は色々な魚がいますがコロソマやカラープロキロダスなどの「カラシン」、アイスポットシクリッドやキングコング・パロットファイアーなど比較的大人しい「シクリッド」、「ナマズ」のカイヤンなどがいます。
底層魚はポリプテルス全般に淡水エイ、マナズ類が挙げられます。
水深が浅い水槽でも最低限、中層と底層に分けて混泳させるだけでトラブルは少なくなりますよ。
適した水質の違いに注意
ほとんどの熱帯魚は弱酸性〜中性・6.5〜7.0のPH(ペーパー)で飼育ができますが、一部アフリカンシクリッドなど弱アルカリ性の水質を好む魚もおり、水質の違いで混泳の組み合わせが難しい事もあります。
混泳魚がある程度決まったら、適した水質を調べておきましょう。
水温に関しては、ほとんどの熱帯魚は26〜28度の水温で問題ありません。
淡水エイやダトニオはデリケートなので注意
淡水エイとダトニオは水質の悪化と変化に弱く、肌がデリケートなので注意が必要です。齧り癖のあるプレコ、カラープロキロダスとの混泳は注意が必要です。スペースが不十分だとポリプテルスはエイに乗られてストレスになる事もあります。
混泳のさせ方
混泳を成功させるために必要な基礎知識を紹介します。
大きさの差をなくす
混泳の基本が混泳魚同士のサイズ差をなくす事です。小さい個体は攻撃対象になりやすく、集中的に攻撃されて虐められる場合があります。特に後から小さい魚を混泳水槽に追加する場合は要注意ですね。
とは言え、混泳魚のサイズを揃えるのは無理なので、数センチ程度は大きさが違っても構いません、可能な範囲でサイズ差を無くすようにして下さい。
セパレーターを使ってお見合いさせるか、直ぐに水槽を分けられるようにしておきましょう。
2匹での混泳は危険
2匹での混泳は危険な場合があります。オスカーなどのシクリッドは2匹だけで混泳させると、互いに意識し合って喧嘩が始まります。混泳させるなら気が散るように最低3匹からが始める必要があります。
ポリプテルスなど温和な魚であれば、1匹づつ後から追加して増やして行っても大丈夫でしょう。
気が強い魚は後に入れる
気が強い魚は縄張り意識が強いため、最初に水槽に入れてしまうと、水槽全体を自分のテリトリーだと認識してしまい、後から入れた魚を攻撃する可能性が高くなります。
特にシクリッドの先住民のうる水槽に、シクリッドを追加するのは非常に気を使います。理想的なのは、まだ大人しい幼魚のうちから3〜5匹で混泳飼育を始める事ですね。
シクリッドの仲間を混泳水槽に加えたいなら、1番最後に追加したほうが安心ですね。
タンクセパレータを活用しよう
タンクセパレーターは水槽を仕切る便利なアイテムです。混泳が上手くいかず喧嘩を続けるようなら、一度タンクセパレータで水槽内の空間を分ける必要があります。
隔離が手遅れになると、大怪我をして致命傷になる場合もあります。鱗も綺麗に治るとは限らないので鑑賞価値も下がってしまいますよ。
セパレーターは水槽の奥行きによって、主に60cm水槽用と90cm水槽用の2種類が販売されています。奥行き60cm対応のセパレーターも探せばアクアショップが作成しているので入手可能です。
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幼魚のうちに混泳させる
幼魚期のうちから混泳させるのも、混泳飼育を成功させるポイントの一つです。幼魚期は大抵性格が温和なので、幼魚から一緒に飼育して仲間意識を持たせると、そのまま混泳が成功する可能性が高いですね。
少なくとも、成魚を3匹用意して始めるよりも、遥かに混泳の難易度は低くなります。万が一何かあった際の隔離も幼魚なら簡単です。
混泳魚の追加・入れ替えは要注意
混泳が成功しても安心してはいけません、混泳魚を追加したり、減らす場合も、水槽内のパワーバランスが崩れて喧嘩を始める事があります。
特に混泳匹数が少ない、シクリッドの居る水槽から混泳魚を減らすのはリスクが高い行為です。
とは言え、不意に死別などでお別れする可能性もあるので、数が減った場合の対策も考えておかないといけません。
何度も言いますがタンクセパレーターは用意しておくと便利なアイテムですね。
混泳に向かない大型熱帯魚
慣れたアクアリストなら数や組み合わせで飼育できる種類も含まれますが、下記の魚は攻撃的なため混泳に適していません。
【古代魚】
プロトプテルス・アネクテンス/エチオピクス/ドロイ/アンフィビウス(アフリカ肺魚)、チョウザメ
プロトプテルス属の肺魚は攻撃的なので混泳はほぼ不可能。チョウザメは低い水温を好むので、熱帯魚との相性は良くありません。昔ならガーパイクとの組み合わせが可能でしたが、ガーパイクは特定外来生物に指定さて飼育が出来なくなりました。
【シクリッド】
テキサスシクリッド、フラミンゴシクリッド、フラワーホーン、フロントーサ
大型シクリッドで「丸っこい体型の種類」は、縄張り意識が強い種類が多く、攻撃的な性格のため、混泳に向かない魚が沢山います。
大型シクリッドで安全と言えるのはアイスポットシクリッド、キングコング・パロットファイヤー、オスカーくらいでしょうか。オスカーもコツがいりますけどね。
【大型ナマズ】
アフリカオオナマズ、ジャウーキャットフィッシュ。クララ、レッドテールキャット、大型プレコ全般
ナマズは攻撃的だったり、大きな口で体長の半分くらいの魚も飲み込んでしまうため、狭い水槽での混泳には注意が必要です。よく見かけるレッドテールキャットも大型に成長し攻撃的な性格の個体が多い。
【大型淡水フグ】
テトラオドン・ファハカ、テトラオドン・ムブ
フグは縄張り意識も強く、齧る癖があるので混泳は不可能です。噛みつかれて致命傷を受けるか、直ぐにヒレをボロボロにされてしまいます。
【その他】
ピラニア、電気ナマズ、電気ウナギ
ピラニアや電気ウナギ・電気ナマズはどれも危険な魚なので、他種と混泳させる方はまず居ないと思いますが念のため。
混泳におすすめの大型熱帯魚
混泳の問題が少ない大型熱帯魚を厳選して紹介します。
アジアアロワナ
アジアアロワナは見た目もかっこよく綺麗なため、大型魚マニアに圧倒的な人気を誇る熱帯魚です。そのかわり綺麗な品種は20万円を超える高価な販売価格となります。安い品種なら3万円以内で購入できます。
アジアアロワナならシルバーアロワナのように大型になり過ぎないのて、横幅120cm×奥行き60cm×高さ45cmの水槽があれば飼育が可能。色は主に赤と金に分けられ、赤色の方が僅かに大きくなるようです。
たまに少し気が強い個体もいますが、遊泳層が異なるポリプテルスとなら大抵は問題なく混泳できますよ。
ポリプテルス
ポリプテルスは大型魚水槽では定番の混泳魚です。ポリプテルスは大人しい性格で、口に入る魚以外に攻撃する事はほとんどない。ポリプテルス・エンドリケリーやデルヘジーは模様に個体差がありコレクション性も高い魚である。
ポリプテルスは30cm程度のポリプテルス・セネガルスから、70cmを超えるポリプテルス・ビキール・ビキールまで幅広い種類がおり、主に小型ポリプテルスと大型ポリプテルスに分けられる。
大型魚水槽の混泳に向いているのは、全長が60cm以上に成長する大型ポリプテルスとなる、「ポリプテルス・エンドリケリー/エンドリケリー コンギクス」、「ポリプテルス・ビキール・ビキール」、「ポリプテルス・ラプラディ」、「ポリプテルス・オルナティピンニス」、「ポリプテルス・アンソルギー」がおすすめ。
小型ポリプテルスとなるセネガルやパルマス、デルヘジィは30〜40cm前後とサイズが小さいので、混泳魚や大型ポリプテルスに食べられないように注意しよう。
キングコング・パロットファイアー
キングコング・パロットファイアーは可愛らしい、丸っこい体型をした中型シクリッド。キングコングは通常のパロットファイアーより大型になるので、色も相まってアジアアロワナとの混泳魚としての人気も高い。多少気が強い面はあるものの、口が開きっぱなしで閉じない形状のため、他魚を傷つけることは少ない。
高価なアジアアロワナと安心して混泳できるさかなですが、注意点として、自分より小さい魚には気が強くなるので、大きさ近いかパロットファイヤーより大きい魚との混泳がおすすめ。
オセレイト・スネークヘッド
オセレイト・スネークヘッドは、スネークヘッドの仲間では比較的性格が温和で、口に入らないサイズの魚となら混泳できる場合が多い。オセレイト・スネークヘッド同士は争うので、同種他種のスネークヘッドとの混泳も控えよう。たまに体型が似ているポリプテルスを攻撃する場合がある。
オレンジに縁取られた丸い模様と、緑や青に輝く鱗が美しい魚です。釣り人にもお馴染みである「雷魚/ライギョ」の仲間です。
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アフリカンパイクカラシンはテトラと同じ「カラシン科」の魚で、口には牙が生えており凶暴そうに見えるが、ピラニアとは違い、明らかに口に入らない魚には攻撃しない混泳向きのカラシンです。餌を捕食する際は素早く泳ぐ事ができる。
カラープロキロダス
カラープロキロダスはアロワナ水槽など、大型魚水槽の残餌やコケを食べてくれる、掃除屋さんとしても活躍する便利な魚です。外見もユーモラスで可愛らしい魚ですよ。空腹になるとポリプテルスや淡水エイの表面を齧ることがあります。
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カイヤンは遊泳性の強いナマズの仲間です。最大60cmほどに成長しますが、大型ナマズには珍しく非常に大人しい性格なので、口に入らない魚となら混泳が可能です。遊泳性が強いので、最終的には幅120×奥行き60cmの水槽が必要になります。
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セルフィンプレコは、古くから大型熱帯魚水槽で混泳させられてきた、プレコ定番種と言える大型プレコです。大きな背鰭と模様が綺麗で見栄えがします。物陰に隠れがちなので、普段はあまり表に出て来ず、時々出てきて底に溜まった残餌の処理やコケ掃除をしてくれる魚です。
注意点として、あまり動かない魚を齧る事があるため、ポリプテルスや淡水エイとの混泳は控えるのが無難です。
コロソマ
コロソマはピラニアによく似た体型をした魚ですが、コロソマの主食は植物質のため、基本的には温和な性格をしています。サイズが近い魚となら普通に混泳できますが、ブラックコロソマは60cmを超えるほど巨大に成長するので、成魚の飼育には150×60×60cm水槽以上の大型の水槽が必要です。
レッドコロソマはなら120cm水槽で飼育ができます。